日記と小物語

2023-03-12 00:02:00

ひとつの林檎を三等分

「私には芯さえ、あればいい。芯の部分だけを下さい。」

ひとつのリンゴをふたつに切り分けて、二人にリンゴを渡しながら彼女は言った。

二人が、その女性に

「なぜ3つに切り分けなかったのですか?あなたも食べて下さい。」と言った。

芯を求めた女性は言った。

「芯から種を取り戻し、種は土から苗となる。苗は大きな木を立ち上がらせ、その立派な木は多くの実を成らせるでしょう。私はその時には、実をそれぞれ多くの人に与える者となるのです。」

二人が、言った。

「その時には、私達も手伝います。」