小さなボクは大きなガラスの窓の前まで慌てて走って行った。
いつもは、大きな鏡の前で自分の顔を斜めに近づけてじっくりと見ていたのに。
大きなガラスの窓には、大きな黄色いカーテンが掛かっていた。
ボクは窓からの景色を見たかった。
大きな黄色いカーテンを掴んでガラスの窓の真ん前に滑り込んだ。
大きな空がグレーの色をしていた。
でも、すごく眩しかった。
しばらく見ていたかった。
その後、ボクは背中にある黄色いカーテンをクルクルと身体に巻き付けた。
それに飽きて、今度は黄色いカーテンを束にして掴んで窓から離れて走った。
そして、カーテンの束を一気に手放した。
黄色い花びらが散った。
